銀河で3番目に頼りにならないゲームの薦め

ゲームについてかきたいれす特にモンハン 誤字が鬼のように多いけど仕様です我慢してください

【Death Stranding】「いいね」とかいう世紀の大発明をしてしまったゲーム【レビュー/感想】

まず、主人公サムとこの世界について。簡単な説明。

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さて、このゲームの舞台であるアメリカは、触れたものの時間を急速に奪う「時雨」なるヤベー雨も降るわ、加えてその雨が降っているところでは、BTとかいう幽霊的な、隙あらば荷物壊すわ、殺そうとするわのヤベー奴がいるし、あろうことかそいつに殺されると対消滅とかいうヤベー爆発が起きるわ、挙句の果てには「配達依存症」とかいう人の荷物力ずくで奪う頭のヤベー奴もいるし、更にはナチュラルに殺しにくるテロリストとかいうマジもんのヤベー奴もいるわの世紀末。そんなわけで人々は分断されてしまった都市の地下で暮らしています。そこに登場するのが主人公のサム。サムは分断された都市から都市へと荷物を運ぶのが仕事の配達人。しかし人との繋がりを嫌う孤独なサム。そんなサムにかつての仲間が「アメリカを再建したいから、西海岸のから東海岸まで通信つないで、ついでに荷物も運んで。それするはずの仲間全員死んじゃったから1人で、あとお前の血がBT研究に効果ありそうだから血をくれ」とムリ難題をいわれます。しかし、義母の必至の要求とテロストに捕まっている大切?な義姉を助けるため、サムは渋々承諾。そしてひょんなことからBBというBTを見えるようにする脳死の母親の赤ちゃんを使った装備を手に入れるサム。そんなこんなで孤独なサムとBBの、1人と1赤ちゃんの冒険が始まります。序盤のあらすじ終わり。

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まず最初にこのゲームのゲームシステムについて見ていきたいと思う。

はっきり言うと自分はこのゲームには対してそこまで期待していなかった。いや、新しいゲーム体験には期待していたが、その完成度の高さには期待していなかったというべきか。できて数年のゲームスタジオが作れるゲームなんてたかが知れているだろうと。

しかし、プレイしてみるとその完成度の高さに驚いた。ゲームにおける移動という、とりわけオープンワールドゲームでは嫌われていたものと、これまた嫌われがちな通称「おつかい」をゲームの根幹としているという、一見全く面白そうもないのに、しっかりゲーム体験としておもろい。

身体的能力に関してはそれほど超人的ではないサム。荷物が重ければバランスは崩すし、坂では滑るし、川では流される。それに加えて、アメリカの状況。時雨が降るところを早く通りすぎたいのに、BTがいる。まっすぐ目的地までいきたいのにミュールがいる。沢山配送したいし、道具を沢山持ちたいけど、限度がある。

そしてその苦労、苦悩を乗り越えた先に見えてくる目的地。その「やっとついたぞ」という安心感と達成感がが混じったなんとも言えないような感情をストーリー進行中何度も感じた。そして、その経験を次の配送に活かす。この道はしんどかったからこっちから行こうとか、この道具を沢山持っていこう、とか考えるのも楽しい。逆に言うとこの要素を楽しめない人には、ただ地味なおつかいゲーとかす。そりゃ、賛否両論と言われるわな。でも配送の喜びを感じるプロセスは素晴らしく、キャラクターの操作性さえ受け付ければ楽しめるゲームだと思うので、めちゃくちゃ人を選ぶかと言われるとそうでもない気がする。加えて序盤に大変だと思っていたことが、進むに連れてどんどん楽にもなっていくため、あるところを過ぎたところから加速度的にゲームの魅力が増していく。荷物も沢山持てるようになり、怖かったBTもそれほど脅威ではなくなる。もちろんただ楽になるだけではなく、それらによっての苦労と、楽をするための苦労もあるのだが。がしかし、それだけではUber Eatsシミュレーターである。

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いま述べた要素に今作の目玉である「ソーシャルストランドシステム」が加わる。これは、簡単に言うならダークソウルのメッセージ機能の進化版的な感じなのだが、これも完成度が物凄く高く、本当に今まで取り入れたゲームがなかったのかというほどのでき。人のもので溢れたりすることもなく、非常に快適快適。いや、これ本当に1から数年で作ったの?

孤独なサム同士の孤独な繋がりというのが、ストーリー的にもゲームシステム的にも良くできていて、これ、言葉にしにくいんだけど、孤独であって孤独でなく、それでいて他の人に邪魔されることもないとう。ゲームでこんな感覚になるのは、自分も含めて皆初めてなんじゃなかろうか。

ゲームってずっと一人でやってると寂しいときってあるじゃない?、でも他の人とやるのはなんかちょっとめんどくさいとうか。そのなんともいえない感覚をこのシステムが解決してくれているような気がする。

この「ソーシャルストランドシスム」、その中でも自分はとくに「いいね」に衝撃を受けた。

発売前のインタビューで「いいね」は無償の愛であり、何にも利用できないと言及されていた。やったら分かると思うが、本当になににも利用できない。ただ貰える、数が増える、それだけ。でもその意味がないことに価値がある。ゲーム内で言及されているが、「いいね」を貰えるとホメオスタシスがでるらしい。ホントにそれだけでいい気分。自分がこのゲームで一番嬉しい瞬間は、ゲーム中に左下に表示される増えた「いいね」の数を見たときとまで言えるかもしれない。最初は何となく自分のために作ったものなのだが、それに対して誰かが「いいね」をくれる。すると自分も誰かに「いいね」をする。という「いいねスパイラル」が発生している。

「いいね」が増える。そんな簡単なことで人は喜んでしまう。考えてみれば小さい頃、あの数を数えるカチカチするやつを意味もなくカチカチやっていた。つまるところ人間は数が増えること、それ自体が嬉しいのかもしれない。

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この「いいね」制度、将来現実にならないかな。親指立てるだけで「いいね」をあげららるような。でもそれだと不正に「いいね」を増やすそうとするやつがいるかもしれないから、一人にあげられる「いいね」の数に1日の上限が必要だな。とか考えるくらいには「いいね」が凄いと思ってる。まぁ、いいねの話はこのくらいで。

 

続いてはストーリーについて。で小島秀夫作品だから、案の定ムービーが多い。ゲーム始まってしばらくはムービーだし、その後もムービー→30分遊ぶ→ムービー、加えて終盤は怒涛のムービーラッシュなのでゲームプレイだけをしたい人にしたら、耐えられないと思う。が、ストーリーは非常によくできているとかいう言葉を使うのもどうかと思うほどの出来なので、楽しめれば苦ではない。MGS4できた人なら余裕だと思う。MGS4は過去作の知識もないと?だったので、1作で完結しているデスストランディングの方が、ストーリーも理解しやすくて〇。さらにエピソードごとのタイトルが登場人物の名前のため、誰に注目すればいいかも分かりやすい。理解力がない自分みたいな人にも安心。

また、専門用語が沢山あるにも関わらず、色々な人から色々な言い方で説明を聞く機会があり、ムービー中に分かりやすく映像で見られる機会もあるため、理解がしやすく、ストーリーが進むごとにどだんだんと深く世界ついて知ることができる。それでいてサムがこの世界に元からいたということにしている点がすごい。専門用語が多いゲームで主人公が元からこの世界にいた設定の場合って、主人公に専門用語を教えるのは変だから、知識不足で置いて行かれることがあると思うんだけど、このゲームでは全くそれを感じなかった。ラノベ異世界転生が多い理由は、専門用語の説明を主人公におこなっても違和感がでないようにするためだった…?

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さて、ここまでこのゲームの概ね良いところばかり語ってきたが、悪いところは無かったのかと言われると、言う必要はないと思う。これだけ素晴らしいゲームなんだぜ? そんなゲームに対して、重箱の隅をつつくように悪い点を挙げてもそれは蛇足でしかない。

荷物管理画面の操作性が悪いとか、

ムービースキップが1回じゃ終らないのなんとかしろとか、

登れるところと登れないところの差が分からないとか、 

同じ建造物が近くに出現するのはやめて欲しいとか、

ストーリー中盤だれ気味感あったとか、

メールの絵文字多様がうっとうしいとか 

メール読むの楽しいとか、

フィールドがめっちゃ綺麗とか、

ミュール壊滅させるの楽しいとか、

オドラデクの反応いちいち可愛いとか、 

他にも小ネタが多くて面白いとか、 

そんなことをこのゲームにいちいち言う必要はないのである。それでも悪い点を言って欲しいというなら、このゲームはどうあがいてもムービーが多い。それを許容できない人にはまぁ、ムリです、諦めてください。

終わり。

 

最後に個人的なストーリーの文句というか、疑問というか、考察というか本当の駄文をつらつらと(ネタバレ注意)。

 

・結局デス・ストランディングって何? 人類滅亡のこと?BTが出現すること?それとも時雨とか対消滅とか諸々合わせた現象のこと?。これだけはよく分かんなかった。

・ママーのところ説明不足過ぎない? 後でメールで補完されるとはいえ、ママーとロックネ勝手に双子通信して仲直りするし、ママーも死んでるしで、ちょっと置いていかれた感を感じた。

・ヒッグスはアメリに命じられてテロ行為とか、サムの邪魔とかしてきたの? それともヒッグスが勝手にやったのか? アメリは命じる必要ないし(サムが通信を繋げばそれでいいから)、ヒッグスも元はフラジャイルと協力して配送してたわけで、そんなことをする意味が分からない。絶滅夢を見て、精神が不安定になった的な解釈でいいのだろうか。

↑ヒッグスについてはドキュメントで詳しく知れた。ヒッグスはサムのストーカーだった…?

アメリは何故クリフを呼んだのか? サムに本当のことを知ってもらうため?

・クリフはずっとサムが持っているBBを自分のBBだと思っていたわけだが、いつ違うと気づいたのか? 第一次大戦時は「思い出せ、思い出せ」と言っていたので記憶が混濁してサムのBB=自分のBBとなるのは分かるが、ベトナム戦争時も最後までサムのことガッツリ攻撃してきたし、ベトナム戦争終了時にサムのBBを改めてよく見て違うと気づいたという解釈でいい?というかアメリのビーチに行ったときにアメリ(ブリジット)と話さなかったのか?

・サムがBBを繋いで見ていたフラッシュバックはサムのBBがサムの記憶を見ていたのをサムが見ていたということでいいのだろうか?言葉にすると意味不明だなこれ。

・結局、サムのBB(ルー)はどことの繋がりもないただのBBなのか?クリフが付けた宇宙飛行士と、あの兄弟が付けたものは違うのが確かだから、ミスリードを誘うためだけのものという考えでよいのだろうか。

本当に終わり。

 

最後まで見てくれてありがとうございました。

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